Sabaton「Counterstrike」和訳
画像はSabaton Wikiより引用
トラックリスト
- Primo Victoria
- Reign Of Terror
- Panzer Battalion
- Wolfpack
- Counterstrike
- Stalingrad
- Into The Fire
- Purple Heart
- Metal Machine
Re-Armed (2010)ボーナストラック
- The March to War
- Shotgun
- Into The Fire (Live In Falun 2008)
- Rise Of Evil (Live In Falun 2008)
- The Beast (Twisted Sister cover)
- Dead Soldier's Waltz
概要
今回の和訳はスウェーデンのパワーメタルバンド「Sabaton」の1stアルバム「Primo Victoria」より、「Counterstrike」。
曲のテーマは第三次中東戦争で、イスラエル側の視点で歌われている。「六日戦争」とも称されるこの戦争は、周囲をアラブ諸国に囲まれ、圧倒的な戦力差がある中、イスラエルは奇襲によりわずか六日で多くの地を占領した。
画像はWikipediaより引用
和訳
報復攻撃
Kickstart fighter launch
Throttle set to full
Speed king race to win
Afterburners roaring
エンジン始動 戦闘機発進
スロットル全開
最速で勝利に向かう
アフターバーナーがうなる
Ghostlike counterstrike
Takes them by surprise
Score 307*
Israelis rule the heaven
幽霊のような報復攻撃
奴らを驚愕させる
307機破壊
イスラエルが天国を支配する
*おそらく空軍基地への奇襲によって破壊した戦闘機の数
Jordan attacks
Israel crush that
Futile attempt
Control Jerusalem*
ヨルダンが攻撃するが
イスラエルが
その無駄な攻撃を粉砕する
エルサレムを支配せよ
*当時、東エルサレムはヨルダンの支配下にあり、この戦争によりイスラエルはエルサレム全土を占領した
Drive back, surprise attack
Take the western wall*
Next day make them pay
Over river Jordan
奇襲して追い返す
嘆きの壁を奪取せよ
次の日に奴らに償わせる
ヨルダン川を越える
*ユダヤ人は嘆きの壁のことを「西の壁」と呼ぶ
Syria last in line
Head for golan heights
Strike without a warning
See the Syria forces falling
最後はシリアだ
ゴラン高原に向かう
警告なしの攻撃
シリア軍が壊滅する様を見よ
Syria attacks
Israel crushed their
Lines of defence
Ruling golan heights
シリアが攻撃するが
イスラエルが奴らの
防衛線を粉砕する
ゴラン高原を支配せよ
(※)
Six days of fire, one day of rest*
June 67
Taught them respect
Control Jerusalem
六日間の戦争、一日の休息
1967年6月
奴らに尊敬を教えた
エルサレムを支配せよ
*旧約聖書の出エジプト記34:21「あなたは六日の間働き、七日目には仕事をやめねばならない。耕作の時にも、収穫の時にも、仕事をやめねばならない。」(新共同訳聖書より)とかけてある
(※ここまで)
Three nations fallen in six days of war
Traitorous neighbours
Received as deserved
六日の戦争で三か国が敗れた
不実な隣国
当然の結果だ
Under the sun in the dust of the war
One nation standing stronger than before
戦争による粉塵舞う太陽の下
一つの国が以前より強大になり立っていた
First into Egypt and sent them to hell
Then turned their forces to Jordan
最初にエジプトへ攻め込み奴らを地獄へ送った
そしてヨルダンへと攻め込んだ
Climb up the mountains, where Syria awaits
Break them in hours
Protect holy land
シリアの待つ山を登り
数時間で奴らを撃破する
聖地を守れ
※繰り返し2回
雑感等
冒頭部のドラムが非常に印象的なこの曲。曲自体も実際の戦争同様スピーディにイスラエルの勝利を歌っている。また、中東風な部分もある。
さて、歌詞についてだが、全体的に難しいところはない。イスラエルのことを歌っているだけあって、「天国」「地獄」などの旧約聖書を意識した部分が出てくるのは特徴的。
日本だと宗教対立や、それに端を発する戦争などにあまりなじみがないが、パレスチナ問題によってイスラエルとアラブ諸国間の緊張は高く、これを執筆している2023年現在ではハマスによる攻撃によりイスラエルとパレスチナ間で戦争が勃発している。
余談だが、イスラエルが成立する前、ユダヤ人国家をウガンダに作る計画や、マダガスカルに作る計画もあった。もしこれが実現していたら、世界情勢は大きく違っていたのだろうなと思う。